1月22日、高等研究院と台湾の中国医薬大学附属病院(CMUH)の代表者による両機関の学術交流協定締結のオンライン調印式を開催しました。昨年7月にオンライン開催されたシンポジウムでの両機関の連携の可能性に関する意見交換を経て、今回の合意に至りました。今後、研究、教員、学生の交流を促進し、共同研究や研究集会をさらに展開していく予定です。今回の調印式は、CMUHのOscar Lee 研究担当副院長とiCeMS副拠点長の鈴木淳教授が進行役を務めました。
まず、中国医薬大学(CMU)のMien-Chie Hung学長は、今回の調印が、京都大学とCMUHが1987年に協力関係を結んだ延長線上の非常に有意義なマイルストーンとなったと述べました。
高等研究院の森重文院長は、1897年の創立以降、京都大学はミッションの一つとして共生に貢献してきたが、iCeMSが京都大学とCMUHとのより広い協力関係の架け橋となることを期待すると語りました。
続いて、CMUHのDer-Yang Cho 院長とiCeMS の北川進拠点長は、それぞれの機関における研究内容や技術と医療の融合、産学連携や研究成果の社会実装の例などを紹介しました。
サイン済みのMOUを手にした北川iCeMS拠点長
さらに、鈴木教授は、自らが所長を務める台湾オフィス開設から現在に至るまでの取り組みを紹介しました。iCeMSとAcademia Sinicaで共同運営するOn-site Laboratory「統合バイオシステムセンター」では、生命科学分野におけるアンバイアススクリーニング技術に焦点を当て、病気になる前の段階で疾患を検知することを目指していることを説明しました。 また現在、iCeMSが CMUH 内に台湾オフィスの支部を開設することで、さらなる連携と人的交流を促進し、京都大学と台中地域の卒業生をつなぐことを目指すと語りました。
最後に、台湾オフィスのJeff Chen副所長は、鈴木教授とLee副所長の最高の医療応用と基礎研究がお互いの強みを生かし支援しながら融合することで、人類の未来に役立つ研究がなされるだろうと語りました。