京都大学は、台湾の中央研究院(Academia Sinica)との大学間学術交流協定(MOU)を締結しました。
中央研究院は、台湾総統府直轄の最高学術研究機関で、32の研究所やセンターがあり、自然科学、人文・社会科学の各分野での世界トップレベルの研究、人材育成、学術振興を行なっています。
2018年までに既に本学の複数部局と中央研究院との間で部局間交流協定が結ばれていましたが、双方の研究者および学生の学術交流を一層加速させるべく、本学高等研究院物質-細胞統合システム拠点(iCeMS=アイセムス)が中心となり、化学研究所、人文科学研究所、東南アジア地域研究研究所とともに大学間学術交流協定を提案し、このたび締結の調印式を行いました。
- 迎賓室にて調印前の両機関の懇談
- 左から、Fu-Tong Liu 副院長と山極壽一総長
12月18日の調印式には、本学からは山極壽一 総長、稲葉カヨ 理事・副学長、鈴木淳 高等研究院iCeMS副拠点長他関係者が、中央研究院からはFu-Tong Liu 副院長をはじめ、iCeMSとの連携コーディネーターのTzu-Ching Meng教授他研究者が参加しました。
- 学術交流協定調印式参加者
iCeMSでは、本年6月に中央研究院にて合同シンポジウムとiCeMS台湾オフィス開設セレモニーを開催し、続いてOn-site Laboratory「統合バイオシステムセンター」の中央研究院内設置に向けて、両機関での調整を進めています。
- iCeMS-化学研究所-AS 合同会議
今回の調印式の前後には、北川進 iCeMS拠点長、辻井敬亘 化学研究所長、時任宣博研究連携基盤長・化学研究所教授をはじめとする研究者間での両機関研究連携についての会議、On-site Laboratoryについての打合せ、iCeMSラボツアーを行い、また、協定締結を記念しての合同シンポジウム、Kyoto University-Academia Sinica Bilateral SymposiumをiCeMS本館にて開催しました。
- Kyoto University-Academia Sinica合同シンポジウム
- シンポジウム発表者
大学間学術交流協定締結によって、物質化学や生物学、化学、人文学、東南アジア学といった広い分野における共同研究、学際的研究の一層の飛躍が広く展望されています。台湾の最高学術研究機関が本学の重要なパートナーとして加わることにより、台湾の各大学との交流も強化され、広く台湾全体での連携が広がっていくことが期待されます。
iCeMSにおいては、On-site Laboratory「統合バイオシステムセンター」を起点として生物科学分野の研究・教育連携を進め、最先端研究の一層の伸長、現地学生との交流拡大を目指しています。